【第6回】良いアウトプットのためには良いインプット

2026-08-10 16:34:38 経営コラム

会社において、「インプット」、「アウトプット」という言葉がよく使われます。皆さまも聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

「インプット」は日本語で「入力」という意味ですが、ビジネスにおいては、「知識やスキルを身につけること」と言われています。しかしながら、私は、インプットは成果を出すための「プロセス全般」であると定義しています。なぜならば、良い結果を出すことは仕事における終着点ですが、重要なのは、終着点に行きつくまでに、「どれだけ良いプロセスを踏むか」ではないかと考えているからです。

 

一方、「アウトプット」は日本語で「出力」を意味しますが、ビジネスにおいては、「インプットした知識やスキルを活用すること」を意味します。仕事における結果、成果のことを「アウトカム」という言い方をしますが、私はアウトプットを、「結果・成果という意味で用いています。インプットとアプトプットの対語にしておくと、分かりやすく、覚えやすいからです。

 

つまり、「良い結果を生むためには、良いプロセスを踏む」ことが重要で、仕事で成果を上げるために何が必要かという「全体像」を示して分かりやすいのではないかというのが、私の考えです。知識やスキルを身につけるだけで良い結果を生むことができるのか。答えは当然、「否」です。そこで、良いアウトプットを生むための良いインプットとは、具体的に何であるのか、どんな要素が挙げられるのかを考えてみます。

 

【仕事における主なインプット(=プロセス)】

 

①   知識・情報・スキル

②   思考力

③   人間性・性格

④   コミュニケーション

⑤   人間関係

⑥   PDCA(計画性)

⑦   準備・段取り

⑧   スピード・スピードアップ

⑨   整理整頓

 

仕事では「生産性」、「効率性」が求められます。これは、「できるだけ短い時間で、良い結果を生むこと」です。

 

仕事の時間を短くするには、⑧のスピード・スピードアップが必要ですが、仕事の基本ができていない人がいくらスピードアップしようと思っても、スピードは上がりません。私はスピードに最も大きな影響を及ぼす要素は、①と②であると考えています。仕事においては何だかんだ言っても、知識の絶対量がモノを言います。ですから、仕事に必要な基本的な知識や情報、仕事を行う上で必要な基本的なスキルを習得し、適切な思考力を身につけることを第一に考えるべきです。

 

次に必要なのは、③・④・⑤だと考えます。仕事は所詮、一人ではできません。同じ部署の人や他部署の人と一緒に進めることがほとんどですので、周囲から受け入れられる人間性や性格、周囲との円滑なコミュニケーションや人間関係が必須です。そのためには、「素直」、「謙虚」、「感謝」の気持ちを持ち、周りから「可愛がられる」こと「信頼される」ことだと思います。

 

この時点で、私のコラムを読まれた方は、「社会人偏差値=頭×心」を思い出されたかもしれません。そうです。社会人は「頭」と「心」という2軸が整っていなければならず、仕事のプロセスにおいても、この「頭」と「心」が最も重要な要素となるのです。

 

⑥のPDCAは、計画を立てることによって、計画的に仕事を進めることであり、⑦の準備・段取りは立てた計画をより具体的に行うための行動です。いくら知識があっても、計画を立てなければ、行き当たりばったりの仕事しかできませんので、良いアウトプットを出すためには、計画を立て、準備・段取りを行うことが重要です。「準備8割」という言葉はまさに、このことを言い表しています。

 

最後に⑨について簡単に説明します。整理とは不要なものを「捨てる」ことであり、整頓とは「分類」しておくことです。整理整頓で最も大切なのは、「身の回り」と「パソコンフォルダ」です。ものやファイルを探すのに時間をかけるほどムダなことはありません。そのために、要らないものは捨てる、必要なものはすぐに取り出せるように分類しておくことです。加えて、数ある仕事を常に整理整頓しておくことで、抜け漏れなく、優先順位を間違えないで仕事をしていくことが肝要です。

 

最後になりますが、【仕事における主なインプット(=プロセス)】は、仕事において、自分の足りている点と不足している点が何であるのかを可視化するための「視点」と捉え、自分の足りていない点を補う努力を継続することによって、より質の高い仕事を目指して頂きたいと思います。(執筆:現場経営の達人)